極力、酸素を低減させた燃焼が必要である事が判る。
なお、模擬ガスによる模擬試験で酸素投入試験を実施したのは、全部で2回である。
それぞれ炭酸ガス投入量が25〜28kg/hにおいて、酸素量が1〜1.1kg/h(6%)と0.6〜0.7kg/h(残酸素3〜4%)である。
酸素量が1〜1.1kg/hでは、前述のように、送り込まれてくる酸素の体積に凝縮炭酸ガスの排出量がバランスしないため凝縮器内には酸素が充満し凝縮面が確保出来ずに凝縮不能になったものと考えられる。この間としては、酸素が流入してきた2分後には凝縮不能になっている。
ところが、酸素が0.6〜0.7kg/hの場合は多分、凝縮炭酸ガス分離器の構造と凝縮炭酸ガスのサクション速度によると考えているが凝縮炭酸ガスが排出ポンプでサクションされる際、不凝縮ガスである酸素も一緒に巻き込まれてサクションされていく事を経験した。それはポンプが吸ったり吸わなかったりを繰り返し5〜6分運転できたことから、そのように推測している。最終的には7〜8分後には凝縮不能になった。この経験から投入する酸素量をもっと減少させれば、模擬ガスにても連続的なデータがとれた筈である。しかし、凝縮系はそうした微量の酸素量の投入は不可能である。図3.3-37Aは実ガスで採取した酸素量が0.3〜0.4kg/hでの試験例である。
本来ではCGRファンが装着され残留酸素を回収するため、こうした問題は発生する
ことはなく、試作システム独白の問題である。
次に、ガス流量の時間変化が系の圧力整定に及ぼす効果を試験した。試験した流量変化率は、+4kg/分、+30kg/分及び-20kg/分である。この変化率は、負荷率50%〜100%を8秒〜1分の時間内で変化させた事に該当し十分高速な変化率を想定している。結果を図2.3-40に示す。この結果は本システムの制御系の応答性は、ガス流量かが変化した時の最短の圧力整定に4分必要とする事を示す。(図3.3-41参照)しかし、この問圧力は変動するもののエンジン出力には影響が少なく問題ない。
更に、図3.3-42は供給ガス流量変動が少ない期間の凝縮炭酸ガス温度と系の圧力の変化具合を示す。この相関から系の圧力を一定に保持するには炭酸ガス凝縮温度を制御すれば良いという器盆原則を確認出来た。
3.3.4評価
深海調査船用海中動力源システムからの排ガス構成物質である水蒸気(過熱蒸気)と炭酸ガスがを液化するため冷却せねばならない。これを一次冷却水である海水で行うことを前述にすると調査船で入手できる海水温は、深度500mでは10℃以下、深度3000m〜6500mでは3℃程度である。
炭酸ガスの飽和温度は5MPaで15℃程度、7MPaで28t程度であることから本試験として対象とするシステム圧力として5MPaと7MPaを選定した。
また、凝縮系に流入するガスは飽和温度の高い水蒸気から凝縮、その後に炭酸ガスが凝縮してくることから、このは凝縮時の熱伝達率データを明白にする上と排出過程
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